変形性膝関節症の症状と治療法
老化によって関節の軟骨が変質して滑りが悪くなり、その事によって軟骨がすり減って起こります。
更に、大腿の筋肉が弱まっていると、膝にかかる負担が増え、軟骨により力が加わって軟骨の損傷を加速させます。
(軟骨の役割には、関節に加わる外的な力を和らげるクッションと、関節が自由に動くための潤滑剤があります)
変形性膝関節症の症状
- 初期には動作のし始めに、膝がこわばるや膝の後ろがつる感じがし、痛みが出る
- 病状が進むと、長い距離歩けない、正座が出来ない、階段の昇降が辛くなる
- 入浴すると痛みがやわらぐ
- 重症になると、杖を必要とする
変形性関節症を患っている人の日常生活の心得・気をつけること
- 膝には平地を歩くときには体重の３倍、階段では７倍の負担が掛かっているので、膝への負担を減らすために体重を減らす
- 膝の周囲の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える。
体重を膝に掛けずに出来る、サイクリング、エアロバイク、水中歩行、水泳などが適している。
⇒ 簡単な膝の治療法と運動療法
膝に全体重を掛けてする、ジョギングや激しい運動などは向かない - 膝を冷やさない。お風呂や温泉は良い
- 膝が痛む動作は避ける
- 杖や手すりなどを使って膝への負担を減らす
痛む膝の保存的治療法
(保存的治療法とは、これ以上悪化させないための治療法)- 変形性膝関節症はＯ脚の人に多いので、傾斜のある板を靴の中敷にして膝の内側に過度に負担が掛からないようにする。室内履きも傾斜のあるものを使う。
⇒ Ｏ脚による膝痛と痛み軽減法 - サポーターは保温のために使う場合は緩いものでよいが、筋肉が弱っている場合には膝関節を保護するためにきつく締められるものや金属線が入ったものを使う。Ｏ脚補正用のブレースを使うことがある。
- 薬は痛みを抑えるために使う。
貼り薬などの外用薬が主。
内服薬は非ステロイド系の鎮痛剤を使う。
副腎皮質ホルモン(ステロイド)は鎮痛効果が強いが副作用があるのであまり使われない。
ステロイド注射は骨や軟骨に悪影響を与えるので滅多に使われない。
軟骨の滑りを良くする目的で定期的にヒアルロン酸を患部に注射することがある。
膝痛の外科的治療法
- 保存的治療法が思わしくなく、関節内に関節鼠(骨の砕けた小片)があったり、軟骨がささくれ立っている場合には膝に関節鏡を入れて手術します。
相当悪化している場合には年齢などを考慮した上で人工関節を入れることがあります
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